③「言語化できていなかったものに、名前がついた」

南日本新聞の連載は、2018年のことでした。
起業してしばらく、屋号すら定まっていなかった私ですが、この頃ようやく「ことばプロデュース」という名前がつきます。

子ども向けの連載を、1年間、週に1回。
締め切りに追われる日々で、決して楽ではありませんでしたが、その分、地元で認識していただく機会は確実に増えていきました。

紙面だけでなく、現場にも足を運びます。
新聞社にタイアップしていただき、新聞を人数分教室に持ち込みました。

子供たちは当然そんなに嬉しそうではありません。
でも、子供たちをその気にさせて、しんぶんに書いてある記事をユーチューバーになったつもりで、などと設定を作って話してもらううちに、ヒートアップしていきます。

教室を出るころには、しくしくと、「本当は私もやりたかった」と泣く子供も出るほどでした。

持っていき方次第で、しんぶんというとっつきにくいものも受け入れてもらえるのだと学びました。

続ける中で、自分では当たり前だと思っていたことが、
他者にとっては価値として受け取られている、という実感が積み重なっていきます。

しかし同時に、「あなたは何をしているのですか」と問われたとき、
それを正確に説明することができませんでした。

できている。
手応えもある。
けれど、それを言葉にできない。

その曖昧さが、次の課題として残りました。